一般的な病院との違い

介護医療院は、介護保険法で定められた医療ケアやサポートが必要な要介護高齢者向けの長期療養・生活施設です。介護医療院には、医師や看護師だけでなく介護職員の比率により介護医療院1型・2型の2つの形態があります。

1型は、要介護度が高い入所者に対して医療ケアを中心に提供する介護療養病床に相当し、2型は入居者が家庭復帰を目指すためにリハビリなどのサポートを手厚くした介護老人保健施設に相当します。このため、介護医療院では1型の方が2型よりも疾患度合いが重く要介護度も高い人が利用するために人員配置が行われているわけです。また、認知症を発症している場合に入所する介護医療院は、主に1型の施設が相当します。

一方、介護医療院が一般的な病院と異なる点として室内の広さが挙げられます。病室よりも広い介護老人保健施設相当の8平方メートルを確保できる理由として、介護医療院はあくまでも病室ではなく生活の場だからです。

投薬や医療ケアが行われていても介護医療院は日常的に暮らす場所となるので、プライベート空間が確保されています。医師や看護師が介護職員以外にもいるからといって、病院ではなくあくまでも生活の場という点を重視しています。

そして、介護医療院は病院へ入院するほどではないけれども老人ホームでは医療ケアが提供されないために不安という状況にある人に適した入所施設です。既に治療を終えた看取りの場所として緩和ケアのみを行っている人も入所できることを考慮すれば、介護医療院の果たす役割が生活のサポートが主軸と分かります。